YJRS休止に寄せて −少年スポーツはどうなるんでしょう− その2

私は1)指導者側からと、2)親側から(親は①子供がやりたいというからしょうがなく付き合おうかという親、②そのスポーツを一生懸命頑張らせようとする親の2タイプに分ける)との3つの立場からこの原因を述べてみたいと思います。

1):指導者はほとんどの場合ボランティアです。仕事の合間をぬってほぼ無償(逆に自腹を切ってしまう場合のほうが多い)で子供たちのために自分の時間を犠牲にしています。好きでやっていることとはいえ、やはり10年くらいで疲弊が来たり、時代に合わなくなってきたりで、限界が見えるのではないでしょうか。そこで次の世代で引き受けてくれる人がいればいいのですが、最近の厳しいご時世で仕事に就けない方も多々いる中で、休みすらとりにくいのに自分の時間を削ってまで子供の指導に出かけられる人はそうはいません。結局は自分の子供がチームに所属する間だけ監督をするとかいうことが多くなってきているように思います。
2)の①:最近は練習や試合の時にはけがや病気になったことも考えて、親が常に少年スポーツに同行することを求められる傾向にあります。これが子供にしょうがなく付き合っている親にはかなりの負担。だから野球部に入ると土日がなくなるよ、とかいう風評で子供をコントロールして好きなスポーツをさせないようにしています。
(こんな思い出を作ると、成長した後に子供は親を恨むのに…)
2)の②:親が熱いと、今度はこんなチームでいいのか、もっと上手な指導をしてもらえるところはないのか、という話になります。以前は小学生の野球チームは小学校にしかありませんでしたし、スキーも富山県内だけで考えることしかできませんでした。しかし今は小学生から硬式野球という選択肢もありますし、スキーに関しては地域に根差したボランティアコーチよりも他県のプロのコーチにつくという選択肢も出てきました。

こんな理由でスポーツ入門としての地域に根差したチームの運営に問題が出てきているのではないでしょうか。

KANAは野球にせよスキーにせよ、いい監督に恵まれました。スポーツエリートでもない子がそのスポーツが好きになって楽しく打ち込むことができる環境を提供していただいて、本当に感謝しています。このような環境がなくなっていかないか、いい環境があるのにこれをわかっていない親がボランティアの指導者に対して不快な思いをさせないか、少年スポーツの行く末を心配しています。

思っていることを文字にして書くと、一部だけを強調してとらえて誤解される場合がありますが、大きな目で見て何かを感じていただければと思います。語り合うような考えではありませんので…