道具から入ることもあるでしょう(笑)

このバット

長さは80cmです。デザインはアメリカの国旗のよう。小学校3年生時に次兄に買ってあげました。明らかに体格には長過ぎて重すぎるバットをなぜ買ったのか…

長兄が少年野球の最後を向かえる小学校6年生時の9月か10月の頃、父は次兄に野球部に入るように勧めていました。なぜかと言うと、長兄が卒業してしまって野球部とつながりがなくなると、監督さんと飲みに行くことができなくなってしまうからです(笑)

次兄はこの頃に一日体験入部をしました。これで野球部に入ってくれるだろうとほくそ笑んでいましたが、なぜか即決はせず翌週にまた一日体験入部をしました。こんな2回も体験入部をするような変なやつはおらんぞと思って見ていましたが、その後も一向に入部する意思がないよう。どうしたん?、と問いただしてみると、「○○○TAがバットを貸してくれんから練習の時に素振りができん。」と長兄のことを非難する言葉。長兄に「貸してやれよ」と言っても、どうしても貸してくれません。この状態のまま2,3週間が過ぎて、本当に入部しそうにない雰囲気になってきました。

ある日曜日の夕方、次兄に「ちょっと太陽スポーツにバット見に行こうか」(注:この頃は太陽スポーツは大和の近くにあってうちから自転車で行ける距離でした)と誘いました。次兄は「野球部には入らんよ」と答えたものの、何とか店まで連れて行き、「ちょっとバット見てみようか」「ちょっと振ってみようか」「欲しいんだったら買うけど…」と巧みな言葉で心を揺さぶります。まあ所詮小3ですから、この頃はマインドコントロールも楽でしたね(笑)。で、選んだのがこのバットでした。

翌日から喜んでレンジャーズの練習に参加することになりましたが、監督やコーチからは「なんでこんな重いバット買ったん?」「こんなバット6年生でもやっとだよ」と非難轟々。でも父にすれば、バット1本で野球部に釣り上げることができたので、重さなどはどうでもよかったのです。結局このバットを使ってもいいよと監督さんから許可が出たのは6年生になってからでした。

前置きが長くなりましたが、最近レンジャーズの6年生の弟(小1)がなかなか野球部に入ると言いません。グローブを持ってグラウンドには来るのですが、なかなかボールを触る時間が伸びず、すぐ遊びに行ってしまいます。このお父さんが、「グローブが固くて握れんのですよ」と言われました。小さくて柔らかいグローブならKANAが使っていた豚皮のがあるよ。」と言って渡したのがこれ

この弟君、これを渡したとたんに、熱心に練習を始めたではありませんか。やっぱり子供だって道具は大事なんです。適当な時に適当な道具を用意してあげる、これが親として大事だなと思います。何しろこういう部分しか関与してあげられないのですから…